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zoom RSS 猫のつぶやき(アゲハ蝶とお話)

<<   作成日時 : 2012/09/20 12:14   >>

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画像 いつものように僕は塀の上でのんびりとくつろいでいたんだ。すると薹(とう)の

立ちはじめたパセリの緑に、アゲハ蝶がどこからともなくそっと身を寄せるように舞い降りてきた。

「今年は遅いんだね」  と僕は出来るだけ優しく声をかけた。アゲハ嬢は聞こえているのに背を向けたまま少し

だけ羽を震わせて、お高くとまっているとしか思えなかった。 アゲハ嬢のそんな態度を生意気だと仲間たちは言

うけど、僕はちっとも気にならないし、むしろその姿の凛とした美しさこそが彼女の彼女たるステータスなのだと

考えている。

「君のきれいな羽根を見てると、また明日もここへきて休んでいきなよ」……って言いたくなるんだよ。

アゲハ嬢は広げた羽をたたんで、しばらく黙っていた。

「あなたって、やさしいのね」   一段と羽根に艶をかもしだして見えた。

「私達は、こうして空を舞いながら自由を満喫できるのもあとわずかなの」 

地球を故郷に持つ全ての生き物は、それぞれの一生を知っている。長いと思うか短いと思うか。朝生まれた花

が、咲き誇った瞬間の可憐ささえ何者にもきずかれることなく夕べには風に乗って散り行こうとも、懸命に命を繋

ぎとめる。彼女の生み付けた卵は何年もの時を経てまたここに帰ってくるのだ。

「無事に君の子供達が帰ってくることを 僕はずっと心に留めておくよ」

「ありがとう もう時間がないの あなたのこと忘れないから」

アゲハ蝶が舞い上がると、昼間で良く見えない僕の目は、必至で後を追った。

「あ・り・が・とう!」

彼女の清らかな声が、いつまでも僕を塀の上に置き去りにした。

         
                       ちょっぴり切ないゴン


  
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