猫のつぶやき(読書の効用)

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武者小路実篤の「友情」に始まり、「愛と死」、「真理先生」「人生論」など徹夜して読みあさった。実篤の作品は多種多様であるが、一貫して言えることは全ての作品がわかりやすく、明るく前向きな文章であることです。
 15、16の躍動感溢れる年頃に、「武者小路実篤」に心酔したことが、人生の最大の指針を植え付けることとなった気がしてならない。

読書への誘惑は 期末試験の勉強をも二の次にしたほどであった。太宰治の「斜陽」や
「人間失格」も、微妙に張り詰めた神経の震え真っ只中の少女には、それが例え小説という虚構の誇張であっても、これまでにない大きな衝撃と、激しく突き上げてくる精神の膨張を感じた。

数字で表せば、10年も50年もたったの二桁に違いないが、ある時はそれがついこの間であったり、途方もない昔であったりもする。
ひょっとして、あの少女は本当に自分だったのだろうか。今の自分の中にあの少女はいるだろうか。

天真爛漫、一心不乱、純真無垢。そんな言葉が似合った。「人生」というまっすぐい線上に現れる現象が、怒りや悲しみであっても全て楽観的に浄化することが出来た。
「これが人生」というものだと納得した。不平不満は無かった。
あの少女は何処へいったのだろうか。

過ぎた時は戻ってこないけれど、読書に夢中になると必ずその幻影に出会えるような気がする。


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