おばあちゃんの不思議なお話 ①ー3
山道を下りながらも、耳元で水の音がさわさわと鳴っているような気がした
あの子達は何だったのだろう、何か言いたかったのではないか。 おばあち
ゃんは家に着くまで黙って考えていたよ。
「この世に生れて来ることが出来なんだ子や この世の入り口で息を引きと
った子 お母さんに抱かれることもなくすぐにあの世へ帰った子供達の魂
が みんなして集まって、神さんに守られておるのじゃ」
お母ちゃんがそう説明をしてくれた わしはせつなかった 悲しかった
「元気で生まれてくる子ばかりじゃないからのう」
お母ちゃんはそう言うて 後ろを振り返った。
清らかな山の水は、母の羊水であり乳であり産湯であろう。
小さな一つの命の陰で、尊い多くの命もまた消えているんじゃなあ。
わしはそれからというもの、毎日山の畑へ行って、お母ちゃんの仕事
の手伝いをするようになったのじゃ。落ちて来る水の音にも気を配って、
あの子たちが寂しがらないように、ときには大きい声で童謡を歌うてやった
り、アンぜルセン童話を聞かせたりしたんじゃ。
水は涸れもせず、いつもいい音で迎えてくれた。
だが、あの子たちを再び目にすることはなかった。あれからどれほどの年月
が過ぎて行ったやら。風の便りによれば、今も勢いよく水の音がしておるそう
だよ。
水の不思議はここまでだよ
あの子達は何だったのだろう、何か言いたかったのではないか。 おばあち
ゃんは家に着くまで黙って考えていたよ。
「この世に生れて来ることが出来なんだ子や この世の入り口で息を引きと
った子 お母さんに抱かれることもなくすぐにあの世へ帰った子供達の魂
が みんなして集まって、神さんに守られておるのじゃ」
お母ちゃんがそう説明をしてくれた わしはせつなかった 悲しかった
「元気で生まれてくる子ばかりじゃないからのう」
お母ちゃんはそう言うて 後ろを振り返った。
清らかな山の水は、母の羊水であり乳であり産湯であろう。
小さな一つの命の陰で、尊い多くの命もまた消えているんじゃなあ。
わしはそれからというもの、毎日山の畑へ行って、お母ちゃんの仕事
の手伝いをするようになったのじゃ。落ちて来る水の音にも気を配って、
あの子たちが寂しがらないように、ときには大きい声で童謡を歌うてやった
り、アンぜルセン童話を聞かせたりしたんじゃ。
水は涸れもせず、いつもいい音で迎えてくれた。
だが、あの子たちを再び目にすることはなかった。あれからどれほどの年月
が過ぎて行ったやら。風の便りによれば、今も勢いよく水の音がしておるそう
だよ。
水の不思議はここまでだよ
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