猫のつぶやき(黄色い電車で)
「お~い! 見えてるよ~~」
窓からきっと見てるであろう母さんに向かって、僕はできるだけの大声をはりあげた。一瞬でその声を飲み込んでしまう電車の窓から、「ゴーン ! 見えるよ~」 と母さんの声が耳元へ飛び込んできたように感じた。毎日顔を突き合わせて、時にはうるさいと思うことだってあるのに、ほんの何時間しか離れていないにも関わらず心臓の鼓動の激しさと、泣きたいほどの待ち遠しさを巻き込むように黄色い電車は帰って来た。
僕は身をのりだして電車が駅に近づくの見続けた。あと少し、あと少し。もう駅の階段をおりたかな、自転車に乗ったかな。お店に寄って好物のカツオを買っているかもしれないな。「おかえり!」って、機嫌よく玄関で待っていようか、それともちょっとだけすねて「遅かったね」ってほっぺたを膨らせてみようか。
そんな面倒なことを考えるのはやめよう。いつもストレートな僕のままがいい。
母さんの笑顔を見ると、思わず嬉しくなって家の中を走りまわったり、階段をいきよい良く上がったりする僕のいつもの歓びの表現でのお出迎えとなった。
きょうはどんな話が僕を夢中にさせるのだろうか。母さんと僕との毎日は、楽しい会話で眩しく輝いている。
僕は僕であり続ける……ゴン
Because I continue being me !

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