猫のつぶやき(生きる)

歩道寄りに軽トラックを止めて、お通夜と葬儀の日時を知らせる立て看板が設置されていた。見ず知らずの人ではあっても、何故か一人の人生を勝手な憶測に引き込んでしまうものだ。 この世界での終わりは、永遠の終わりではないのではないか、遠くにあるのかすぐそこにあるのか、未知なる世界の存在をわずかでも信じたいと思う願望がそうさせるのか、憶測…
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猫のつぶやき(心の里帰り)

午後3時を過ぎたばかりの銀行で、ATMを前にして一人の女性に声をかけられ振り返ると 「この機械でお金おろせますよね」 通帳を袋から出して見せた。その見ず知らずの彼女は、ATMを初めて使うのでとても怖いと言いながら、その表情には不安の色は微塵もなく、たまたま遭遇した私が同年輩と見込んでか、次々と話しかけ問いかけ、やがては時代に…
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猫のつぶやき(猫の目)

物事の目まぐるしい変動を「猫の目」に例える。 明暗で猫の目は丸くなったり細くなったりするけれど、猫大好きの私からすれば、いささか釈然としない。 人間は猫に多くのことを教えられ,しばしば反省もさせられる。 飄々として美しい目に、人間の心の有り様はどのように映っているのだろうか。 人間語こそ使わなくても、瞬時に心を読み取り理…
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猫のつぶやき(本当の事を知ろう)

新潮社から出ているあるコラムニストの文庫本を読んで、これまで胸につかえたモヤモヤが一気に晴れたのです。230ページばかりのなかに、これまで知り得なかった世界と日本の関わり。真実を捻じ曲げた報道や、捏造の記事を載せる大新聞。 様々な角度から見た嘘と真実、劣悪な国々の歴史が写し出す今を、じっくり考え直そうと思ったのです。 第一章 …
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猫のつぶやき(これでいいのか)

五月の若葉は、身体じゅうの血が湧き立つほどの底知れぬパワーを発信し続けている。たとえようのない美しさは、毎年それを見事に繰り返す。 元総理大臣の中曽根康弘氏が5月27日で100歳の誕生日を迎えられたニュースを見て、立て板に水の月日の経過に、あらためて驚きます。 自分がもしも100歳という誕生日を生きて迎えるとしたなら、彼のように…
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猫のつぶやき(五月の若葉を蝕むなかれ)

五月の若葉が目に優しい。何もかも生活のサイクルは順調であり、これといった負具合もみあたらない。私はそれを幸せと言う。 ところが、こんな最高の季節に飛び交うニュースのあれこれは、皮肉にも不愉快極まりない。平昌オリンピックをきっかけに、南北の異様なまでの急接近、中国への媚び外交。手のひらを返したかに見えるその手法は、何度も繰り返されて…
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猫のつぶやき(これでいいのか)

あれよあれよと時はまるで車窓の風景のように過ぎ去って行く。これでいいのか、これでいいのかとその自問すら跡形も無く砕け散る。 老いの風など何処を吹く、などとまるで他人事のように強がってみても、ガラス越しに見る己の様相に、歳は正直だなと冷静になる。何もかもが煌めき、輝きを放って見えた遥か遠くの過ぎ去りし日々が懐かしく、鮮やかな色彩を点…
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猫のつぶやき(挑戦)

ギヤをチェンジしながら自転車をこぐ。普段は通ることのない道に挑戦してみると、それは当然ながら視覚が捉えるものすべてが新鮮で、遠くの地に入り込んだ気にさせてくれる。 太陽がいっぱいで、青い空と心地よい風と若葉はまさに特上の春を思わせる。 これだけの好機を得たことだけでも大満足の日であった。 車には出会うけれども、歩く人に…
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猫のつぶやき(花より団子)

年齢と共に、来た道を振り返る量は膨らみ、順序だてて整理する事すら曖昧で散漫になりがちである。 ◯◯年の出来事も、△△年の出来事もごっちゃになったり、、近しい人との別れの日でさえ、あやふやになってしまうのは、上手に老いて行く為の忘却と捉え、少しづつ記憶が薄れてゆくことで、身軽く生きて行けるのだと自分に言い聞かせながら、納得をして…
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猫のつぶやき(黄金色の空)

全ての存在を黄金色に染め上げて、今日も終わった。何がしかの悔恨と反省が点滅するものの、可もなく不可もなく、今が幸せだと湧き上がる感情を思えば、やはり黄金色に染まる中に自分も居るのだと安堵する。 読み上げた一冊の本は、しばらく私の思考をじっくりと釘ずけにし、やがて解きほぐしていく。宿題を一つかたずけた時の思いに似ている。多感な学生時…
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猫のつぶやき(桜咲く)

昨日は少しばかり蕾がふくらんできたと思ったのに、今日は一斉に花びらを震わせて、淡いピンクで道行く人を驚かせている。 梅の香りをまだどこかに留めてもいるというのに一気にコートやマフラーを脱がせてしまった桜は、寒さにかじかんだ人々の心を緩やかにほぐしてくれる最高の特効薬にちがいない。 桜は毎年同じように咲くけれど、毎年違った思い…
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猫のつぶやき(大山鳴動して鼠一匹)

来る日も来る日も責め続けるという行為。何が善で何が悪なのか。 国会の紛糾した様子をライヴで目にすることは、責められる者の陰鬱な気持ちや、責め立てる者の執拗さなど、さまざまな感情をも我が身に受け止めることになり、そのわだかまりは、かなり大きなストレスとなる。 国会の論戦も結構だが、 「鹿を追う者は山を見ず」 と言う諺が、脳…
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猫のつぶやき(旅はまだまだ続きます)

此処は以前来たことがあるような気がするとか、 この人と話をした事があるような気がするなどと、あり得ない錯覚を一瞬することがある。想像や空想のエンジンが稼働している時に起こる現象に違いない。 一つの想像が、さまざまに広がり、空想や創造を重ねながら、自分だけの物語が生まれる。 一つの想像は、やがて自分を支え、明日を生きる大きな原動力…
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猫のつぶやき(国連と日本)

この地球上には、様々な国が存在するが、国際連合に加入していて、我が国が 国 と認めている国は、196カ国という。 1935年、日本が正式に国際連盟から脱退するまでは、常任理事国であり、重要なポストを担ったアジア唯一の強国であった。 第2次世界大戦が1945年終結して、11年後の1956年、80ヶ国目の国際連合加入国となっ…
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猫のつぶやき(今夜の月)

今夜の月を見たかい。なんだってこんなに神々しいんだろうか。 この息詰まるような澄んだしじまに、生き物の吐き出す薄汚れた息づかいや、ちっぽけな欲望が空回りする不快なギガギガ音をも飲み込んで、何事もなかったように、黙して語らぬお月さんよ。わたしゃどんな言葉で貴方を讃えたらよいのでしょうか。 たとえ私が、最高の言葉を見つけ出したと…
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猫のつぶやき(春を待つゴンと母さん)

「やってきたぞ!」 母さんはいきなり僕の耳をピョンと引張って、少しばかりおどけてみせた。???…… 「春……来たぞ来たぞ」 なんだ春のことか。母さんはいつもこれだから、僕の反応が遅くなるんだよ。何が何してこうなったと言う んじゃないんだ。順序立てて言うのではなく、強調したい言葉が先行するからややこしい。 でも…
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猫のつぶやき(クロちゃん一行のお通り)

「 ここを通りたいんだ」   「通ればいいじゃないか」 「 ゴンちゃんが……」 「僕は意地悪したことはいちどもないよ。クロちゃんが僕を避けているだけじゃないか」 黒ちゃんの一行が……(一行というのは、くろちゃんちのおばさんと、クロちゃんちの犬のチビちゃんとその一人と一匹を守るクロちゃんのことです)……。 そ…
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猫のつぶやき(テレビって何)

リモコンをやたらカチャカチャ押してチャンネルを変える動作が、以前は気になってしょうがなかった。ところがこの頃ぶつくさ言いながら自分も同じ事をしている。 テレビは貴重な情報源であり団欒を盛り上げる道具でもあるが、どうでもいい事を、国の一大事であるかの如く、私達の暮らしに大した意味もないジャンルの詳細を拡大し、来る日も来る日も同じ話題…
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猫のつぶやき(ピュアな心で)

同世代を生きる人の考え方や生き様は、凡そ理解出来、うなずける。だが30年もの差があると、スニーカーで空を翔けるような不思議な、まるで幻にも似た現実に驚愕し、また時代の移ろいから置き去りにされるのではという焦燥に震える。 1972年生まれの、堀江貴文著 「好きなことだけで生きていく」 を読んで、部屋の隅々まで掃除をし、開けっぴろげた…
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猫のつぶやき(夜明けのスキャット)

冬の朝の素晴らしさを紹介したいと思いました。僕の散歩コース、とても爽快です。 この道を数えきれないほど通ったけれど、いつも新しい何かに出会い、面白い脳の展開にきずく。こうして僕は真新しい今日という日のスタートを切るのだ。今日もきっと楽しい日にして見せるぞ! 僕はこの胸を全開して風を飲み込む。 汚れていない早朝の風景は、本当に表現…
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猫のつぶやき(母さん早く帰ってこないかなあ)

この道は人通りも少なく、車も通らず、僕の道みたいなもんさ。寒さ冷たさがわずかに緩んだ午後のひだまりで、毛繕いをしながら母さんの帰りを待っているんだ。 「ゴンのお土産買って来るからいい子にしてなさいよ」 僕はまるで小さい子供になったような錯覚を味わうこととなる。母さんはいつも母さんで、僕はいつまでも子供を演じていなければならな…
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猫のつぶやき(僕もお出かけ)

カーテンの向こうは朝とは言い難い闇を払いきれずにいる。国道をせからしく行き交うトラックの軋む音さえ風の中へまぎれこんでしまいそうである。 そんな寒さをもろともせず、母さんはモーニングにお出かけらしい。 何種類かの新聞と、誇張も甚だしい週刊誌に1時間をかけ、潮風に心臓を揺さぶられながら、珈琲の香りの消えないうちに帰…
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猫のつぶや(年を重ねること)

年が明けて、僕はめでたく一つ年を積み上げた。人間は年をとる事を目出たいと言いながら、また年を取ったよと迷惑そうな顔をして見せる。 「許したわけでも無いのに 勝手に年をとらされてしまった」 電話の向こうで、似たりよったりの会話で時間を持て余す友人相手に母さんは本気と冗談を混ぜ合わせながら、「ワンダフルな年にね」なんて長電話をし…
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猫のつぶやき(2018年を迎えて)

三日前は過去のこととなり2018年の三日目を迎えた。長く生きるのだと蕎麦で年を越し、粘り強くこの世へへばりつきたいと雑煮の餅を二つも喰らい、テレビを友として胃や口の休まることのない時間は、正月を口実に悠々と流れて行く。 ほんのすぐ其処で、何か言いたげに、何かしら恨めし気に、さも意味ありげに漂っていた2017年の顔や、事々や、思…
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猫のつぶやき(オモロイ人生)

42年間のサラリーマン生活に終止符を打った年から丁度10年を迎えようとしている。 42年と言う歳月は、私の人生のすべてと共にあったには違いないが、さして思い返してみるだけの価値を其処に見出せもせず、些細な出来事や、組織の中の人たちとの出会いや、当時の毎日の暮らしぶりなど、断片的に時折現れては消えていき、一瞬の懐かしさを置いていく。 …
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猫のつぶやき(昔も今も)

地球誕生が45億年前だと考えると、日本の歴史も世界のどの国も、手を延ばせばすぐにとどいてしまうたったこの前の出来事のように思えてくる。 神頼みも仏への依頼心も持たない横着な自分ではあるが、散歩がてらというか、運動のためだというか、気の向くまま自転車を一漕ぎした所が神社の前だった。長い石段を登り詰めると、透明な空気の層は全ての喧…
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猫のつぶやき(忘年会)

最高齢者は90歳、下は60過ぎと言う20名ばかりの忘年会は、終始笑いの中にあった。改めて年を聞く野暮の入る隙もないほど話題も豊富であり、ビートを効かせたカラオケも、先端をいく新曲を披露するプロ顔負けの面々に、些か度肝を抜かれた気がした。 一線を退いたとはいえ、いやはやしたたかに世を渡る見事さは、「老人」などと言わせない達人達である…
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猫のつぶやき(【時】を掴む)

洗濯機のスイッチを入れ、昨夜遅くに飲んだ珈琲カップを洗い、自家製ヨーグルトの出来栄えをついでに見て、本日予定のゴミを出す。お決まりの朝の行動は1時間でもお釣りが来る。 同じ1時間でも、自分の趣味に没頭していると時計の機能を疑ってしまうほど早回りする。 好きな学科の時間と嫌いな学科の時間とではかなり違いを感じた子供の頃を思い出す。…
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猫のつぶやき(時の流れは止められない)

月はじめだとか月の終わりだとか、何だかだと節目を殊更気にする癖がある。 大義がある訳でもないが、おおよそ日頃の怠慢を後ろめたく感じていることは否めない。 「雨にも負けず風にも負けず」人生の半分は会社の細やかな一員として、大した疑問も持たず突っ走って来たけれど、それすらも波に消された砂浜の足跡のようであり、甘いも辛いも霧の中へ溶け…
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猫のつぶやき(写真の整理)

古い写真の整理は思いのほか時間のかかるものだ。一枚とて捨てがたく、かと言って全てを保存する意味すら感じない。 卒業から半世紀をゆうに超えた同窓会の写真は、過ぎし日の面影すら消し去って、「誰?」と、しばし戸惑った可笑しさがよみがえる。 この世の1年は、あの世ではほんの一瞬にすぎないのだと聞く。 この写真の40名の面々が、それぞれの…
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猫のつぶやき(まだ諦めない!)

テレビで見る田舎の風景にほっとし、都会の風景に僅かな高揚感を掻き立てられる。 山野の神秘さを含んだ清涼感や、太陽の眩しさを呑み込んでしまいそうな海の輝きに、どれほどの価値も見出せなかったのは、目が覚めれば当然のようにその風景に自分は居て、そんな中に日常が繰り返されていたにすぎなかった。それが若さというものであろうか。 未来を…
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猫のつぶやき(カメラが追ってくる)

母さんが写した僕の写真は膨大である。 「ゴン 見ればみるほどイケメンだよね」 とても母さんには付き合ってられないと思いながら、褒められて知らんふりするほどキザでもない僕は、ついつい母さんの足元をくねくねと尻尾で照れてみせる事になるのだ。 カメラにきっちり収まるまで、母さんと僕の微妙な葛藤は、次第に絶妙なタイミングを…
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猫のつぶやき(11月の初めに)

2017年の始まりの日に、まるで無謀とも言えるほどの抱負を自身の中に持ち、手足の指の端々にまで指令を出し、その指令に忠実であろうと、時には追われ時には無視し、老いを蹴散らし蹴散らしきたけれど、これでいいのか? これでいいのか?と言う疑問はきえない。 残りすくない2017年ではあるがまだ2ヶ月ある。年の初めに溢れんばかりの力をもたら…
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猫のつぶやき(敦盛)

平敦盛(たいらのあつもり)は、若き笛の名手であった。 1184年の「一の谷の戦」で、源氏軍に押され平氏軍は敗走する。敦盛は大事な笛を忘れ、引き返した為に身方の舟は岸を離れてしまっていた。源氏軍に捕らえられた敦盛は、16歳の生涯を終えたのです。   思え…
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猫のつぶや(10月大好き)

10月は1年のうちで最も好きな月である。日中の日差しはともあれ、朝晩の心地よい澄んだ空気は、何かしら郷愁を誘う。 認知機能の衰退も、時には認めないわけにもいかないが、まだまだ大丈夫だと健康を自負している。 そんな我が大脳から噴き出してくる古い記憶の数々を、秋の風をBGMとし、透明な空間を占領する虫達を友として、一つずつ開いて…
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猫のつぶやき(駕籠に乗る人担ぐ人)

[駕籠に乗る人担ぐ人、そのまたわらじを作る人」 このことわざの解釈は人それぞれ微妙に違うけれども、正にそのようにして社会は成り立ち、バランスを保っているのだろう。 はて? 私は一体そのどこに収まっているのだろうか。 為政者達の戸惑いの中で、しぶとい駆け引きや、派手なパホーマンスを見せつけられると、 プライドだとか…
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猫のつぶやき(わたしの義)

長く人間をやっていると、少々のことでは心をゆさぶられることはない。大抵のことは経験をし、見聞きしているからであろう。 つい先日読みあげた 「壬生義士伝」著・浅田次郎 には心を揺さぶられた。 【生きる】ということ、【死ぬ】 ということ、【家族】という存在。史実に元ずいて書かれた一人の武士の壮絶な生き様は、かつてあった武士道と…
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猫のつぶやき(日記帳)

積み上げるほど書いた日記帳を、時折読み返してみたりしたものだった。来た道の険しさも厳しさも読み返す度に胸が痛んだ。 還暦を過ぎた頃、書き続けた日記帳を全て焼却した。自分の来た道を書き残して、時折振り返って懐かしむ。それがいったい何になろうか。誰のための日記なのか。 自分を変えよう! いや、そうではない、本当の自分を探そ…
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猫のつぶやき(一人と二匹の愉快な散歩)

雨もどうやら上がったらしい。いつものブロック塀の上でいつものように僕は待っているんだ。 先頭はマルチーズのピョコちゃん、続くは飼い主のおば様、殿(しんがり)は猫のクロちゃんである。三者三様に個性豊かで愉快な一人と二匹のお散歩は、誰もが目を細めるユーモラスな光景である。 クロちゃんがあの家に貰われて来た頃、マルチーズのピョコち…
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猫のつぶやき(古いラジオで聴いた古典落語の思い出)

ラジオが全盛期だった昭和30年代、学校から帰るとラジオを聴くのが楽しみだった。いつ誰が購入したのかさえ知らない古いラジオは、いつ誰が磨くのか知らないが木製でつやつやしていた。終戦の玉音放送もこのラジオで聞いた。 日暮れまではだあれも家にもどることもなく、積み上げたtマキの上で猫がのんびり昼寝をしていたり、庭の積石の隙間を上手に掘っ…
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猫のつぶやき(巣立つ日)

8月の初め、庭の松の木に巣作りをした野鳩を、こっそり観察してきた。 部屋の内に踏み台を置き、ガラス越しに息をひそめる日が続き、小さな2つの白いタマゴを確認できたのは、10日過ぎの夜明けであった。まるで作り物の様にじっと動きを見せなかった親鳩は、人の起き出す前に何処かで用をたし、水を飲み餌をついばみ、僅かの間巣を空けていたらしい。 …
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猫のつぶやき(らしさって何?)

《らしさ 》 と言う言葉を何気なく考える。人間らしく、男らしく、女らしくとか、先生らしく、医者らしく、子供らしくなどなどあげればきりがない。 其れ等にきちんと当てはまる定義などないのだから実に曖昧な個々 の勝手な想像でしかない。 自分はどうだろう。( 自分らしく) 自分って何? どう生きれば自分らしいのだろうか。在るが儘に…
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猫のつぶやき(政治屋)

北の挑発が次第にどぎつくなり,きな臭い様相を呈してきたという中、いつ迄 かけ学園 問題にばかり目を向けているのかと、苛立ちを覚える。 受け皿にもほど遠い野党の面々が、蛭のようにまとわりつく様をいつまでメヂアは追うのだろうか。即、世界の目が注目し、耳をそば立てる。 閉鎖中審査をするほどの問題とも思えぬ質疑応答を、誰のために放映…
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猫のつぶやき(鳩を迎えて)

庭の松の木をふと見上げると、まるで彫刻のようにじっとしている鳩をみつけた。 いつの間に、何処から集めてきたのだろうか、小枝や柔らかな繊維などを敷いて巣らしきものを作り、暑い日差しをわずかなりとも遮るような場所を確保している。 「あら!」  思わず私は声を出してしまったが、鳩は微動だにしない。初めて見る光景は、様々な想像をもたらし…
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猫のつぶやき(愚痴って終わる7月)

ミサイル打ち上げ成功と首領の顔、ロシアと中国の胡散臭いトライアングル。トランプ叩きのアメリカ。 何処を見渡しても、夢も希望も感じられないつまらぬ国でしかない。 次々に発生する台風や、蒸し暑い連続の日々が、人間の心まで歪にしてしまうのだろうか。 ここらで爽やかな風が欲しい。抜けるような青空と入道雲があれば、今の憂鬱から脱出で…
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猫のつぶやき(花火)

暮れた川面に突如打ち上がる花火は、体に張り付いた年来のわだかまりや塵芥の類の諸々を大音響とともに連れ去る。一瞬の絢爛は、心を揺さぶり穏やかな満足感と許容の広がりを置いて行く。 川風のやさしさを味わったのは何年ぶりのことだろう。防波堤に座り足をぶらぶらさせながら、次に上がる花火を待つ我が姿は、暗がりの中ではしゃぐ子供達と何らかわりは…
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猫のつぶやき(国の未来)

公船が九州北部に侵入したり、青森沖に侵入したり、 南シナ海に我が物顔で勝手に島を作り軍事基地としたり、サンゴも不法にさらばい、尖閣までも自国の所有物だと主張する。 急激に台頭してきた無法者の集団としか思えないそんな国のことをメデイアはもっと厳しく、もっと執拗に世界へ発信し続けるべきではないかと思う。 国連の常任理事国として、ここ…
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猫のつぶや(名古屋場所がおもしろい)

大相撲名古屋場所が面白い。   扇子やうちわが気ぜわしく交錯する館内にあって、土俵の周りがテレビに映し出されると、いつも決まって同じ場所に同じ顔ぶれを何人もみいだす。 "ほう!" 今日もあの人だ、今日の衣裳もよく似合っている。そんな風に先ずは外観から始まり、15日分のチケットを買ってんだ、きっと相撲大ファンなんだ。ゆとりある…
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猫のつぶやき(トマトの存在)

ミニトマトを植えてみよう。爽やかな空の蒼と心地よい春の日差しが、無精者の私をふとそんな気持ちにさせたのだろうか、即刻二本の苗木を購入した。 「ジャックと豆の木」を思わせるように、2本は競い合って天を目指した。10センチばかりの苗木だったが、我が家が思いの外気に入ったのか日々ぐんぐんと伸び続け、秋田竿灯のように規則正しい配列で実を付…
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猫のつぶやき(捨てる神拾う神)

「右は黄金、左はブルースカイ、君の目って凄いじゃないか」 クロちゃんはただただ黙って塀の上の僕を見上げていた。黒い毛並みは夏の日差しを受けて一層艶やかで落 ち着いた大人の猫の貫禄を見せている。年の頃など分かりはしないが、僕より一つ二つは下に違いない。 クロちゃんの出自などどうでもいいことだが、母さんの話を総合すれば、どうや…
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