テーマ:ファンタジー

猫のつぶやき(月に行った人)

心の深くへは決してずかずか入り込むことはなかったけれど、お互いはいつも通じ合い、許し合った。彼女は中秋の名月の夜、すすきを取り損ねて崖から転落し、あっという間にこの世から消えてしまった。 彼女は『月』 がよく似合った人だった。今夜は雲間からそのまんまるい月が顔を出した。 「また会えたね、どおそっちは あちこちの国が月へ探査機…
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猫のつぶやき(彼等はみんな素晴らしい)

散歩の道すがら、男の子と女の子の兄妹猫ちゃんが大事に飼われている家がある。そこを通るのが次第に楽しみになり、外に出ていないかとキョロキョロ期待して探している私は、ひょっとして不審者に間違えられそうだ。 我が家の猫ちゃんを昨年暮亡くしてからというもの、よそ様の大事な家族の一員であれ、空き家の軒先を寝ぐらとする名もなき彼等であれ、…
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猫のつぶやき(喫茶店という居場所)

この場所を選ぶのは一体どのような人達か、周りをざっと見渡してみると、ほとんど、いやいや全員ネットに夢中になっていて、珈琲の香りばかりが宙を漂っている。 弾む声を制しながらひそひそと語り合うカップルなど見当たらない。この風景も当たり前のこととして受け止める時代なのだと今更ながら感じ入る。 珈琲通でもないわたしには、タリーズもシルビ…
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猫のつぶやき(緊張感を持とう)

2019・令和元年の夏も終わる。いろいろあった。人生いろいろ、世界もいろいろ。 異常と言われた灼熱に屈することもなく、卓球教室は休まなかった。息が上がった割には腕はあがらないが、満足である。 「今年はスイカが沢山とれたのよ」 「イチジクが甘くてできがいい」 休憩時間も穏やかな話題が飛び交い、可もなく不可もない時はまた…
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猫のつぶやき(ついに秋がやって来た)

体温を超える灼熱は、人間の脳みそまでも焼いてしまうほどに厳しかった。 世界のあちこちで狂ったように渦巻くトラブルは、メデイアという網を潜るごとに膨張し、嘘や欺瞞で振り上げた拳の先は、一体どこでどうするのか霧の中にあってまるで見えない。 嫌悪や憤懣をしばし何処かへ押しのけてしまうほどの今朝の風は、はっきりと秋を感じさせ…
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猫のつぶやき(蝉の叫び)

夏は来てたんだ。何かのついでに 何かにくっついてきたような、そんな感じで今年の夏は始まった。 台風が連続で押し寄せた為か、気温と湿度が異常なまでの記録を作った。それだけでも暑いのに、某国から発せられる不快な感情の嵐に、嫌悪感はマックスとなり、盆と通常の境も曖昧ななうちに夏の半分を消失した。 地上で一週間の生涯を終えた蝉の…
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猫のつぶやき(美しい国日本)

際限のない欲望、 乾いた人生観、 羞恥心というものを知らない。 14億という人間の集団が示すように、今や地球のあちこちでうごめく。 まるで、家の柱から壁から全てを食い尽くす白蟻の如き醜態。 南沙諸島も南シナ海も古代から我が国の領域だと言い張る。南沙諸島の領有を平然と主張する国に対…
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猫のつぶやき(夏休みのあの日)

40日間の夏休みは、子供達の思い出ずくりに何か特別な事をしなければと思っていた。もう半世紀も経つが、このシーズンになると決まって思い出す。 ある日、隣町の海へ貝掘りに行くことになり、母の気持ちを笑顔で受けてくれて、子供達ははしゃいだ。海は誰のものでもない、皆んなのもの。この私の常識が見事に崩れた日でもあった。 「ここで貝を掘…
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猫のつぶやき(居場所)

会社人間を卒業して10年を超え、充実の日々を過ごしている。そんなことを今更と失笑をかうだろうが、何処をどう見ても高齢者の顔ばかりが目立つ今の世相である。 どこの地域にも生涯教育として様々な教室を設け、自分に合った選択をし、場所と仲間を得、確たる居場所を確保する。 高齢者にとって、(居場所)はとても重要である。公民館のロビーや…
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猫のつぶやき(さくら咲く)

再び戻ることのないこの一瞬一瞬tの、時の貴重さをおろそかにしてはいけないと、口では簡単にいえるけれど、明日という日が必ず来ることを無意識のうちに確信しているからであろうか。 桜の開花がそこここで告げられ、いよいよ時は爛漫の春へとステージは変わる。 近所の子供達と桜の下で、母の手作り弁当を開いた時が、私の中の最初の春の思い出で…
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猫のつぶやき(卒業)

卒業の季節。子供だけではなく生涯教育を受けた高齢者もまた3月をもって修了である。しかし、4月からまた元気であればほとんどが継続する手続きをする。老いを背負ってはいても、様々なジャンルで上手く時間を活用している人達の嬉々とした生き方はかっこいい。 小学校を始め何度か卒業という儀式はしたけれど、卒業したという感慨に身をおいたことな…
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猫のつぶやき(新聞を読んで)

新聞を読んでいるとふと目にした「曽野綾子」のエッセーが面白い。 【小さな親切大きなお世話】という欄に「教育勅語をすべて否定していいか」というタイトルであった。 学校で教育勅語を毎朝大きな声で読み上げたのだという。私の兄姉達もよく暗唱していた。幼かった私は、その意味などなにもわからず兄姉のそばでうる覚えをしたものだった。 私は教育…
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猫のつぶやき(証人喚問)

僕は猫だから人間の言葉で表現することは出来ないけれど、こうやって書いて意思を伝えることは出来るんだ。母さんが教えてくれたんだ。何年もかけて根気強く僕と母さんは勉強したんだよ。 今僕が関心を持っているのは、テレビ画面を通して見る人間なんだ。人間の言葉や、表情や、姿形。それをじっと見ているのが面白くて楽しいんだ。 「何か面白…
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猫のつぶやき(弥生の月)

村上春樹の小説を再現したような月が、雲を押しのけるように顔を出した。まだ夜には間があると思ったか、再び厚い雲を被ってしまった。私が思い出の引き出しを探るしばしの時を待ってくれたのだろうか。 月はこんなに大きかったかと、今更ながら驚嘆したのである。 「名月を 取ってくれろと泣く子かな」  大きな月を見ると 小林一茶の俳句…
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猫のつぶやき(新聞を読んで思うこと)

新聞を読むことで、今起こっている世界の出来事、世界の動きが伝わる。国の政治、近隣諸国の情勢、危機管理の問題から安全保障等、隅々までもらすことなく目を通すとなると、かなりの時間を要する。 昔から新聞は、公平公正で真実の情報伝達だという潜在的な認識があった。年齢を重ね、経験を重ね、人生の下り坂の途上に立ってその確信は次第に崩れていき、…
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猫のつぶやき(愛のない笑顔はいらない)

「増長」と言う言葉が昨今私の中を暗雲の如く漂い続けているのには訳があります。 「都民ファースト」を掲げて登場した彼女の会見を見ながら、一人憮然とするしだいである。人の尊厳を鼻であしらったような言葉を平然と吐き捨てる態度は、女豹のような冷酷さを感じてしまう。時折口元だけで笑ってみせる笑顔は、真に反するもので、(自分ファースト)のよう…
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猫のつぶやき(アカデミー賞に思う)

1929年に設立されたアカデミー賞の目的は、アメリカ映画の健全な発展を目的として始まったものだった。この度の第89回目となる授賞式がTVで放映されたが、これまでの授賞式とはかなり違っていた。 私とは何の関係もない事なのに、何故か書かずにいられない衝動があった。 映画と言う芸術に対し、キャストやスタッフの成果を讃える最高峰の受賞に沸く…
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猫のつぶやき(ハナとの再会)

私は猫のゴンと言います。何年か前になりますが、我が家にちょくちょく遊びにくる子猫がおりました。名前は《ハナ》と言いました。私もハナも住処を追われた悲しい過去を持つもの同士だったせいか、すぐに話も出来たし私を親のように慕ってくれました。 ハナと過ごす時間はとても優しくいられたし、ハナがじゃれついてくる愛くるしい姿は、本当の親子になっ…
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猫のつぶやき(武者小路実篤)

「武者小路実篤」と言う作家にのめり込んだのは中学生になったばかりの頃だった。図書室に並んだ彼の作品はすぐに完読した。学校の図書室は狭く質素なものだったが、戦後の貧しさなど何処かへ吹っ飛んでいくほどの充実した日々を生み出していた。数少ない図書であっても、本屋もない田舎の子供たちには、正にダイヤモンドのように大切に扱われていた。 学校…
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猫のつぶやき(早起きは三文の徳)

夜が明けたばかりの国道沿いの道を行くと、身も心もしゃきっとする。海から上がってくる太陽を今迎えようとする空は、昨日まで身につけていた全てのものを浄化するように私を優しく包み込む。 工場の煙突が吐き出す煙も、山を背に建ち並ぶ人間の住処も、美しい風景として目を奪う。 白い煙は空に溶け込んでいき…
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猫のつぶやき(アメリカのリーダー)

ドナルド・トランプ大統領の一挙手一投足を世界の目が追う。 メディアの報道次第で、表現する言葉次第で、鬼にも邪にもなる。 一国を統卒するだけではなく世界を背負う存在は、民主主義に則って国民が選んだのだ。今更「認めない」とか「やめろ」とか騒ぎ立ててもなにかしらアメリカという大国のイメージにそぐわない。 彼の一言一句が世界中を震撼さ…
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猫のつぶやき(新しい風に乗って)

元旦、そして小正月。あっという間に走り去ってしまったが、どの日を振り返って見ても、のんべんだらりと過ごした日はなかった。カレンダーは予定の書き込みで埋まり、日がな一日コタツでテレビの守りをする事もなく、自分の描いた線上を上手く歩いた。 かつてない自分の生き方を見出したような新鮮な喜びが心を潤す。 錆びかけた重い扉の向こうに広がる…
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猫のつぶやき(松の内は終わった)

「松の内」も関東・関西、或いは地域によって違いがあるが、最近では家々で少しずれもあるようだ。 1月7日をもって飾り納めを行うよう江戸幕府よりの通達がきっかけで関東地方では7日までを松の内とする傾向が広まったという。 玄関のしめ飾りを日暮れとともに外した。正月に限らず毎日が休日の身である私の怠慢を何となく申し訳ないと思う気持ち…
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猫のつぶやき(イソップ寓話をもう一度読もう)

「アリとキリギリス」や「カラスとキツネ」「北風と太陽」 など 時を忘れて読みふけった子供の頃の記憶は、決して忘れることはないだろう。 1593年に日本に紹介された「イソップ寓話」である。この寓話は紀元前6世紀の古代ギリシャの作家アイソーポス(イソップ)の作品である。 わかりやすく、誰の心にもストレ-トに納得させる真理がある。…
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猫のつぶやき(飛べ!2017年)

2017年。新年の節目ごとに夢も希望も微妙に変わりはしたものの、自分自身を虫眼鏡でも観るように、反省を込めた上で修正をする。 身の丈を途方もなくはみ出した夢を抱き、その実現を求め、がむしゃらに前を向いていた子供の頃が、今は眩しいほどに懐しい。 戦後という名のトンネルは長かったが、希望という炎の消えることはなかった。オリンピッ…
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猫のつぶやき(2017年が待つ)

暮れて行く2016年を思う。同時に膨大な時を刻んだ証しである己の凄まじい肉体の変化を、また一年重ねることにもなる。 古い家が解体され、日々平地になって行く進捗状況を見かけたりすると、この家の歴史に一つのピリオドが打たれたのだと思った。かつては季節の花で通る人を足止めしたものだった。生垣の向こうにときおり笑顔の老婦人が見え、なぜかホ…
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猫のつぶやき(原っぱへの招待)

この原っぱは、ある意味僕のオアシスとも言える。この原っぱには懐しい匂いがあちこちにちらばっていて、僕のストレス解消には一番居心地いい。 近ごろでは、原っぱなんてなかなかないんだ。どんな所にも家が建ち、僕らの暮らしも少しづつ時代の波に押しやられてしまい、猫本来の自由で穏やかな暮らしも、結構難しくなってきたよ。 「猫かわいがり」…
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猫のつぶやき(決断)

私が知り得た相手の全てを心に描き、一枚一枚丁寧に書いてきた年賀状であったが、その作業も昨年から停止した。私に大きな変化があったわけではないが、高齢ともなると、友人・知人がいつの間にか永遠の旅立をしていまっていたり、嫁ぎ先の娘の家に厄介になったり、施設に入り現状も把握できない友人もいたりと、周囲は様変わりしてしまった。それならばと思い切っ…
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猫のつぶやき(里芋の歌)

里芋の皮をむく度思い出す 里芋の皮をむく度考える。 あの里芋の親芋子芋 まるで似ている母さんとわたし たっぷりもらった母さんのうまみ …
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猫のつぶやき(ママジャムの味)

なんだかんだと猫の僕に話しかけてくる母さんだが、〈ママジャム〉作りの時だけは何一つ喋らない。僕はつまらなくて、母さんの気を引くことばかり考えている。ローカを走ってみたり、おやつが有る戸棚の前でじっと座って見たり、裏の出入り口で開けてくれるのを待つふりをしたりと、あの手この手の気を引く作戦は、まあまあ今のところ成功している。 きょうはグ…
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