猫のつぶや(雑草の歌・10・・・丸葉縷紅草)

秋は人をやる気にさせる季節だとおっしゃいましたなあ。そうです、私たちもあの熱射の夏を乗り越えまして、まあこれでまたもう一年は生き延びるぞと、希望に震え立つんですわ。生きて何がどうなると言うものでもありゃあしませんが、枯れ果てたこの身がやがて粉塵となって風に乗るか、雨に押し流されて土に帰るか。それが自然の摂理でしょうからなあ。 兎に…
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猫のつぶやき(雑草の歌・9・・・黄花コスモス)

新型コロナウイルスに翻弄され、人々の日々の暮らしぶりも変わりましたなあ。 此処・・・鉄道沿線に沿った道を通る人達や、車の行き来だけで判断している訳じゃないんです。私どもには、流れる風や人間の微妙な表情でおおよその事はわかります。特殊な感性を持ってこの世界に存在しておりますんですよ。 人間が言葉を持ち、無意識のうちに喜怒哀楽を…
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猫のつぶやき(雑草の歌・8・・・ノウゼンカズラ)

台風10号も大きな被害を振りまいて朝鮮半島へ向かいましたなあ。もうじき秋の出番です。 鉄道沿線にも、また季節が色々変化を置いていきます。あの、鉄柵の辺りをごらんなさいな。オレンジ色の何とも可憐じゃあありませんか。葛(かずら)のようにぐんぐん成長して、夏から秋にかけて花を咲かせます。お天道様と、たっぷりの水さえありゃあ、呆れるほ…
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猫のつぶやき(雑草の歌・7・・・テッポウユリ)

安倍晋三首相がお辞めになるのだそうですねえ。7年8ヶ月と言う長い間のご苦労は、筆舌に尽くし難いものと思いますよ。  明治維新と言う大きな革命をやってのけた志士達の情熱が、安倍晋三その人に受け継がれたのだと私は思っておりますよ。 彼のレガシーは、これから先、じわじわと国民は感じることだと思いますよ。拉致問題や、憲法改正を、出来なか…
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猫のつぶやき(雑草の歌・6・・・オナモミ)

地球上何処も変わりましたなあ。日本の夏も、浴衣掛けで家の前に打ち水をしたり、井戸の天然水でスイカを冷やしたり、縁台で夕涼みがてら将棋を指すお爺ちゃんたちの周りを取り囲む子供たちのキラキラした目の輝き、思い起こせば遠い懐かしい思い出になりました。クーラーの排気で街は熱風と、地球温暖化で異常気象。どう考えてもあの頃の風情は二度と戻らんで…
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猫のつぶやき(雑草の歌・5・・・カラムシ)

 朝日の昇る光景は、老いぼれた私でも何やらちょっとばかり未来を夢見ることが出来る最高の時なんですわ。強い日差しの中で、しょげかえっていた草木が、ほれ、あのように背筋をピンと伸ばして、元気を取り戻していますでしょう。いやいや、私は彼等にずいぶんと励まされておりますよ。  このような猛暑でさえ整然として緑の葉を鮮やかに広げ、この日差しの強…
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猫のつぶやき(雑草の歌・4・・・葛)

 この沿線の草木は、そりゃあもうどれこれ言うまでもなく皆強かに生きております。 何処から来たのか、どうやってこの地に自分が根付いたのか、そんなことはどうだっていいことで、今日をどう生きるか、今何をしたらいいのか、ただそうやって懸命に命を繫いでいるのです。 見てくださいよあの葛(かずら)の凄まじいパワーを。彼等は、山の大木でさえも息…
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猫のつぶやき(雑草の歌・3・・・エノコロ)

 子供の頃によく目にしたり、手にとって遊んだ経験があるでしょう、あの猫じゃらしですがね。猫が戯れ遊ぶあれですよ。名前は『エノコログサ』と言いますが、何だか今ずいぶんとお騒がせの(コロナ)を連想してしまいそうですよねえ。犬の尻尾に似てると言うことで 犬っころ が エノコロ になったらしいですわ。そう言われてみると、無性に可愛くなりますわい…
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猫のつぶやき(雑草の歌・2・・・露草)

 鉄道沿線に生きる私どもの仲間は、そりゃあかなりの種類でぎっしりと埋め尽くされておりますよ。それぞれの特徴は違ってはおりますが、桐の、私が代表して言わせてもらえば、彼等はこのような厳しい環境にあっても、誰も頼らず、何ものへも期待せず、そして誰をも恨まず、自分の限りを尽くして生きているということです。  人間の靴の下敷きになろうが、…
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猫のつぶやき(雑草達の歌・1・・・桐)

『この道はいつか来た道・・・・・・』   北原白秋の歌が自然に口をついて出てくる朝の散歩道である。 いつか来たのではなく、日常的に行き来するこのコースは、何気なく通ればただの鉄道沿線に沿った通路でしかない。 ある日、足元で何かが触れたと思い立ち止まった。 「ん?」  「時には、この道沿いに生きる私どもにも目をやって…
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猫のつぶやき(守るということ)

何が何だか訳のわからぬ時代になったものだと痛感する。地球上がコロナに食い尽くされようかとさえ思える恐怖も少しは緩和したかにも見えたのに、またもやさらなる不安を掻き立てる懸案事項で、いつも曇天のもとにいるようで気の晴れることもない。コロナだけなら何とかなるが、尖閣諸島周辺の不穏な状況や、はたまた多くの嫌悪感を撒き散らす捏…
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猫のつぶやき(やはり野におけレンゲ草)

 生まれ育った環境の中で、人はそれぞれが持つ資質を活かして成長していく。 小器のなかで人の手厚い愛情を受け、芸術作品で賞を受ける盆栽の松もあれば、大地を抱え込んで自由奔放に伸びゆく松もあるようにである。 樹齢何千年という屋久島杉も、樹齢1000年にもなろうかという盆栽の松も、一つの種から大地を目指したのだ。 「美」 という感覚…
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猫のつぶやき(歌を忘れたカナリヤ)

ブログを始めて、かれこれ10年目となる。私の人生を表現する方法として、これほど役立つものはかつてなかった。誰彼にではなく自分自身の今日在ることの実像の中に、日々浮かび上がった思いを編む事は、充実と希望、そして深い反省の中に自分を置くことでもあった。  始めたばかりの頃、毎日書いた。書くことでやっとその日に終止符が打てた。 1…
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猫のつぶやき(未来を繋ぐ梯子)

 「緊急事態宣言」も解除となった。これでやっと元に戻るということではなく、これを機に人の在り方や考え方など、一度リセットして、これまで気づかなかった自分の長短に、じっくり向き合うのも良いかなと思う。  ふり返れば、結構長い年月を生きたものだ。しかし、本当にそう思っている訳でもなく、何しにこの世界に誕生したのかさえ、今もって答え…
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猫のつぶやき(かきがらを捨てる)

 明治維新からわずか37年後に極東の小さな国日本が、軍事大国ロシアの南下を食い止めるために、多くの犠牲を出したにもかかわらず、奇跡ともいえる勝利をやってのけたのが、「日露戦争」である。 その戦に大きく貢献した四国松山出身の 秋山好古と秋山真之の兄弟のことが、鮮やかに描かれ、放胆であってじつに緻密であり、男の在るべき一つの規範的な存…
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猫のつぶやき(忍耐から得る)

今私たちが直面している新型コロナウイルスは、目に見えない敵と人類との戦争である。 それでも、どこかで楽観視する者も多く、死と向き合う危機感は感染者当人だけの実感であろうか。 目にした書物の中から、心に響いた箇所をメモっておく習癖があり、時に気の向くままに読み返してみる。その中に、今この時期だからこそ「ん?」と目を止めた部分をここ…
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猫のつぶやき(珍客)

夏目漱石の「吾輩は猫である」は、私が生まれる33年も前の処女作である。そして80年もの世の変遷を経て、この「吾輩は猫である」が、再び現実となったように、我が家へ猫がやって来たのである。 「吾輩は猫である。名前はまだない。」と言う冒頭の文章を地でいくように、唐突に現れたのである。 痩せていて警戒心が強く、何処から来たのか、毎日の餌は足…
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猫のつぶやき(テレビと言う恐怖)

十人十色という。それはそれで当然のことだと納得をするが、それにしても最近のテレビの放映では、どの局もあまり大差ないのはどうしてだろうか。それぞれの個性というものが感じられない。タレントが数人で旅をすれば、似たような事を別の局でもやっていると言う風で、製作者のあまりの創造力の無さに驚嘆そる。また、総じて全ての事に批判的な発言をする…
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猫のつぶやき(戦争)

D 世界中が新型コロナウイルスと戦っている。今まさに戦争である。 先の戦争中のことは、幼なかった私の脳裏に、70年以上の時を超えても思い出せることがある。記憶というのは、実に不思議なもので、火山の噴火でできた山が、長い年月の風雨で削り取られ、その芯をなすものだけが際どく残り、まるで元の姿とは違った形をしているように、余分な形容の…
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猫のつぶやき(待つ母へ)

 母さん、貴方の娘を今日そちらへ送りました。此方では突然のことで誰もが一瞬言葉を失ないました。時が次第に冷静をくれ、失意の中にも滞りなく葬送の義を終えました。そろそろ其方へ到着かと思います。あと少しで米寿を迎えるはずだった彼女も、母さんの元では年齢など何の差し障りもなく子供に違いなく、果てしない無限の世界で思いっきり褒めてあげてください…
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猫のつぶやき(希望・夢)

異常無しの診断結果は、私にもまだ未来があるのだと胸を張ることとなった。集団健診の結果を見るまでは、何かしらいまひとつ落ち着かないものだったが、やっと今日から厚い冬着を脱いだように春の陽射しが心地いい。 さあさあ、夢の続きを見よう。たかが知れている年寄りの夢、まともに口にすれば一笑に付されてしまいそうだが、心底大事にそれを繋いで…
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猫のつぶやき(生きとし生けるもの)

人間の心とは何なのだろう。何処にどのようにして私の中に棲みついているのだろうか。r 時に優しく時に激しく、あらゆる感情のバランスをとりながら、白黒、善悪、好き嫌いなどの判断を瞬時に区分けしていく。まだこの世に誕生して1歳の誕生日さえ迎えていない幼児でさえ、天使の微笑みを振りまく相手を選択している。 万物の霊長と人…
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猫のつぶやき(ダイヤモンドプリンセスと笹舟)

新型コロナウイルスの拡散もさることながら、曖昧な情報も又世界を一瞬にして覆い尽くす。高齢の域に身を置く私にとって、耳を傾け命の万全を図ることを素直に感じ入る。 ところで、「ダイヤモンド・プリンセス」がアップになったテレビ画面を見ていると、そのあまりの大きさに驚かされる。 全長290.00メートルで、後ろへひっくり返りそう…
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猫のつぶやき(梅観る日)

母さんが僕を連れ出したのか、僕が母さんをその気にさせたのか。意気投合して観梅と相成った土曜の午後である。雨上がりの空はいきなり澄み渡り、お出迎えのつもりか、肌を横切り気分を盛り上げる風は、正に春そのものである。 ああ、言いそびれました。僕は忠太郎と言います。我が家には、30年以上前にこの家のヒーローだった犬のピコちゃん、たった1年…
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猫のつぶやき(椿の花よ明日も咲け)

武家社会では、庭には決して椿の木は植えなかったという。首の落ちる様を連想させるのであろうか。椿の花が見事に咲ききった時、花は花のままで落ちる。その潔さと言おうか、哀れと言おうか、そっと手のひらで包んで 「ありがとう、とても美しかったよ」 と声をかけて送ることしかできない私のはがゆさである。毎日毎日庭の隅に集められた椿の花花は、…
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猫のつぶやき(時代と運)

時代環境が人をつくり、運がその人生を大きく左右していく。ガムシャラに働き、大きく道を踏み外した訳でもなく、自分の分際で生きてきたとしても、こじんまりとしたただそれだけの結果に納得するしかないのがおおかたの人の人生だと思う。 結果など思いもしなければ考えもしなかった日々。それを青春時代と言うなら、その時代こそが、自分の人生の…
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猫のつぶやき(日出づる国の立春の朝)

v 地球儀をくるっと一周回転させながら、日本という国の位置や大きさや人口などをふと考える。情報通信の目覚ましい現代にあって、遙かなる幻でしかなかった国々の人と暮らしまで鮮明な映像は教えてくれるのだ。地球の果てまで行った気にもさせてくれる。 地球儀をゆっくり回転させる。何と小さな日本。なんと可愛い日本。一億三千万の人生を背負って立…
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猫のつぶやき(メディアの怖さ)

たまにはテレビでものんびり見ようかとスイッチを入れた。お歴々が雛壇に並び、提示されたことにそれぞれが意見を言うのだが、実に口達者ではあるが、中には聞いているだけで不愉快になり、その人の人間性も嫌気がさす。大学の先生と言うから一層驚く。 女性の権利や不平等を主張するかと思えば、壇上の人たちの意見すら何でも可でも否定し、小馬鹿にしたよ…
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猫のつぶやき(令和2年)

松も取れ本格的な令和2年が起動する。いい年にするぞと下腹にぐっと力を入れてみる。 そうやって奮起を促す年の初めを何度繰り返してきたことか。具体的な人生の指針などあったのやらなかったのやら、今にして思えば実に曖昧でしかなかったようにも思えてきて、凄まじいほどに迫ってくる老いの現実に戸惑いを隠せない。 自分の人生なのだと、解ったような小…
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猫のつぶやき(English)

Once upon a time という英語を、やたら使ってみたい時期があった。ふと思い出してあの頃の自分を引き戻してみたくなった。どう見ても育ちのいい女教師が、once upon a time と流暢な発音で読み上げる英文は、美しく魅力的であったが改訳出来るほど予習も復習もしていない私は、教師の目をかわすこと必死だっ…
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猫のつぶやき(2019年よ・ありがとう!)

令和元年が暮れて行く。大晦日と、元日。24時間の差が人間の思いに大きな違いを作り出す。 いろいろあったけれど、何とかこうして大晦日まできたことに感謝と反省が錯綜する。365日間の区切りと思えば、おのずと来た道を振り返ってみる。 「今年は・・・・・・・・」 身の丈に似合わぬほどの夢を描き、歳を忘れたような希望を抱いた年の初めであった…
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猫のつぶやき(時間の無駄は出来ない)

2019年も終りが近ずいた。終ると言う言葉はどうも神経を刺戟する。これも年齢によるものでしかない。 世相や環境で感情は日々変化を繰り返し、些細な屈託だけが何時までも影を残す。 「人生五十年」と言われた時代も遥か昔となり、今は八十、九十は珍しくもなくなった。地球の誕生が45億年まえであり、私の誕生は80年余り前であり、年金暮らしの始ま…
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猫のつぶやき(ゴンに逢いたい)

「ゴン 母さんは今日この道を歩いて往復したよ」 ゴンが長い間通院した道の端には、小さな花を咲かせて一生懸命に生きている草木が、あの頃を思い出させてくれました。辛く苦しいゴンがケージの中からこの小さな風景を見る余裕など無かったのだと、今さらながら痛感し、自転車の後部で揺れながらじっと苦しみに耐え、治療への恐怖を母さんにだけしか聞…
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猫のつぶやき(図書館)

こもれびを追いかけるようにして席をかわり、雲の流れが止まりやっと今日の指定席を確保した。ガラス越しに見る図書館の周囲は、いつも見慣れた単調な風景だが、どこかしっとりとした懐かしさを感じる。 精神の集中が為せるせいか、街の喧騒を鮮やかに洗い落し、自分だけの思考の「場」であり「時」であることに、この上ない喜びを痛感する。 ぽつぽ…
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猫のつぶやき(うたかたの人生ならば)

鴨の親子はゆっくりと水面を移動し、時折 頭だけ水に隠しては餌をついばむ。その愛らしい仕草に暫し足を止めると、離れていた親子の距離はあっという間にひとかたまりになる。 飽きることのない風景は、その場を離れても尚私を暖かく包んでいた。人間の生きざまに、感動するほどの出会いも最近は減ってしまったが、他の生き物に関しては彼等がただそこに在る…
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猫のつぶやき( 今日という時 )

 小さな街の一角に新しい店舗が開店の運びとなり、秋の陽気に釣られ、これと言った目的の買い物があるわけでも無く出かけてみた。カートや籠が不足するのではというほどの盛況ぶりに、消費税アップのことなど、忘れてしまっていた。 開店サービスで割安のせいか、万札での支払い者が多く、なんだかんだ言いながら、食うに困る表情は見当たらなかった。…
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猫のつぶやき(何かがおかしい)

xある本の中に出てきた言葉に「人間の劣悪弱体」というのがあった。 つねずね自分の脳を駆け巡り続けている懸念にピタリと反応し、結局自分自身にロジカルな説明を課せることと相成ったのである。 最近、不快に思い少々疑問にも感じることが増え、歳のせいだと言ってしまうには合点がいかない。とまれここに表記してみよう。まずテレビ番組を指摘し…
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猫のつぶやき(パラダイス)

今日から11月である。月や年度が変わる度に思うことは、たいてい同じようなものだ。留まるところ実にシンプルで明解だ。 何処へ向かうかもわかり過ぎるし、その世界も人それぞれに想像し、あるやなしやの壁に突き当たっては先の事だとふっとひと息つく事のくりかえし。無駄なことだと戒めつつも、生きているからこその想像は、案外心安まる面もある。 …
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猫のつぶやき(人生はジグソウパズルに似て)

紅白の司会者が決まったことが、全国ニュースで流れることも当たり前の事だろうが、10月半ばでそれを取り上げると、時の流れのあまりの速さに驚怖を感じてしまう。若い頃は逆だったように思う。何かを待ち、いつも先へ先へと巡る月日に期待した。 新年を迎えることよりも、気忙しい年の暮れの生活風景に見る活気は、膨張したり収縮したりして…
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猫のつぶやき(まず一歩)

お洒落な喫茶店は今日もわたしを穏やかな気分にし、衰退した脳幹にわずかなりとも新鮮な酸素を送り込んでくれる。独りよがりの納得かも知れないが、ワンコインに満たない料金で得たこの空間は、アイパットと携帯電話だけの入ったバッグ一つが従者のごとく在るだけだ。 勝手知った我が家では、目をつぶってでもどこに何があるかが即座に判断できるし、だ…
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猫のつぶやき(今を生きる)

半世紀以上もこの街に住み、甘いも辛いも知り尽くすに十分な年月を経てきたのに、実は何一つ誇れる実証もない我が身の存在であることに唖然とする。 子育てというより、子に育てられたような頼りない親でもあった。「始めちょろちょろ中ぱっぱ」と言う飯の炊き方さえもおぼつかぬ、味噌汁の味も、薄い日や辛い日で一向に定まらず、舌が記憶している…
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猫のつぶやき(わたしの明日)

高齢者は、その日その時を楽しく暮らせるよう自ら努力をしなければとつねずね思う。生きていれば、憂うことの全くないと言う人はいないだろうが、生きていることの証しでもあるのだと、どこかで納得をしている。 織田信長が好んで謠い舞ったと言う 「敦盛」の 「人間五十年、天下の内を比ぶれば、夢幻の如くなり」 と言う名文句を脳の何処かが今も執…
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猫のつぶやき(無常ということ)

苗木から育てた名も知らない庭の木が私の背丈を超えるまでには、半世紀もの春秋を家族と共に味わったのである。 猫の額ほどの庭で、逞しく美しい姿を誇り、その場所で根を張り、風雪にもぐっと踏ん張ったのだ。 今年の夏は異常とも思える酷暑であった。その酷しさのせいか葉が一部分ずつ色あせていき、やがてひと枝ずつ枯れていくのです…
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猫のつぶやき(月に行った人)

心の深くへは決してずかずか入り込むことはなかったけれど、お互いはいつも通じ合い、許し合った。彼女は中秋の名月の夜、すすきを取り損ねて崖から転落し、あっという間にこの世から消えてしまった。 彼女は『月』 がよく似合った人だった。今夜は雲間からそのまんまるい月が顔を出した。 「また会えたね、どおそっちは あちこちの国が月へ探査機…
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猫のつぶやき(彼等はみんな素晴らしい)

散歩の道すがら、男の子と女の子の兄妹猫ちゃんが大事に飼われている家がある。そこを通るのが次第に楽しみになり、外に出ていないかとキョロキョロ期待して探している私は、ひょっとして不審者に間違えられそうだ。 我が家の猫ちゃんを昨年暮亡くしてからというもの、よそ様の大事な家族の一員であれ、空き家の軒先を寝ぐらとする名もなき彼等であれ、…
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猫のつぶやき(喫茶店という居場所)

この場所を選ぶのは一体どのような人達か、周りをざっと見渡してみると、ほとんど、いやいや全員ネットに夢中になっていて、珈琲の香りばかりが宙を漂っている。 弾む声を制しながらひそひそと語り合うカップルなど見当たらない。この風景も当たり前のこととして受け止める時代なのだと今更ながら感じ入る。 珈琲通でもないわたしには、タリーズもシルビ…
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猫のつぶやき(緊張感を持とう)

2019・令和元年の夏も終わる。いろいろあった。人生いろいろ、世界もいろいろ。 異常と言われた灼熱に屈することもなく、卓球教室は休まなかった。息が上がった割には腕はあがらないが、満足である。 「今年はスイカが沢山とれたのよ」 「イチジクが甘くてできがいい」 休憩時間も穏やかな話題が飛び交い、可もなく不可もない時はまた…
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猫のつぶやき(ついに秋がやって来た)

体温を超える灼熱は、人間の脳みそまでも焼いてしまうほどに厳しかった。 世界のあちこちで狂ったように渦巻くトラブルは、メデイアという網を潜るごとに膨張し、嘘や欺瞞で振り上げた拳の先は、一体どこでどうするのか霧の中にあってまるで見えない。 嫌悪や憤懣をしばし何処かへ押しのけてしまうほどの今朝の風は、はっきりと秋を感じさせ…
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猫のつぶやき(蝉の叫び)

夏は来てたんだ。何かのついでに 何かにくっついてきたような、そんな感じで今年の夏は始まった。 台風が連続で押し寄せた為か、気温と湿度が異常なまでの記録を作った。それだけでも暑いのに、某国から発せられる不快な感情の嵐に、嫌悪感はマックスとなり、盆と通常の境も曖昧ななうちに夏の半分を消失した。 地上で一週間の生涯を終えた蝉の…
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猫のつぶやき(美しい国日本)

際限のない欲望、 乾いた人生観、 羞恥心というものを知らない。 14億という人間の集団が示すように、今や地球のあちこちでうごめく。 まるで、家の柱から壁から全てを食い尽くす白蟻の如き醜態。 南沙諸島も南シナ海も古代から我が国の領域だと言い張る。南沙諸島の領有を平然と主張する国に対…
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