猫のつぶやき(バッタ君ようこそ!)

画像バッタ君 君の出番がやってきたね。一番最初に僕を訪ねてくれた事を感謝する。
バッタの種類はたくさんあるけど、君の姿はとても美しい。今年の夏も君に是非会いたいと思っていたんだ。何しろ君から得る情報の斬新さと説得力には、感心させられたり空を飛べる事への羨望もあって、巡り来る季節を早送りできたらとさえ思っていたんだよ。

「今年はちょっとばかり苦労したんだ」

西日本を中心とした大雨による川の氾濫、山を引き裂いて流れ下る土石流、家屋と共に犠牲になった多くの人命。

45憶年前の地球誕生から、こうした天変地異が繰り返されてきたとはいえ、その現状はあまりに残酷である。
人命だけではない。犬猫、小さな生命体、犠牲は計り知れない。

バッタ君が僕のところへ来るために、苦労したのはきっとそんな条件下に遭遇した為だろう。

「ポールシフトって知ってるだろう」

「・・・・・」

「その所為でこんなに異常気象だったり、休火山が噴火したりするんだと」

南極と北極を結んだ地球の軸が、何十万年かに一度少しずれていくことだそうだ。バッタ君はかなり真剣な表情をしてしゃベリ続けた。
小さなバッタ君の大きな地球規模の話は、まるでホラー的な気もするが、その道の学者の論ずる確かな地球的問題らしい。

バッタ君の話は、僕の中で暗雲となって拡大したのだけれど、日が落ちてくる頃には何故か希望にすりかわっていたんだ。今日を生きるということは、明日を信じているからこそだ。

「じゃあな また会おう❗」

一声鳴いて、空へ駆け上がって行ったバッタ君を、僕は今も凄い奴だと思っている。


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